【感想】衝撃的なラストに騙される【アリアドネの声　井上真偽】

こんにちは、あらいぐまです。

今回は、井上真偽さんの「アリアドネの声」を読みました。

地下に取り残された「見えない・聞こえない・話せない」要救助者をどうやって救うのか・・・？

緊迫した救助活動にハラハラ・ドキドキしながら、一気に読み進めてしまいます。

そして明らかになる衝撃的な真実とは・・・？

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あらすじ

救えるはずの事故で兄を亡くした青年・ハルオは、贖罪の気持ちから救助災害ドローンを製作するベンチャー企業に就職する。業務の一環で訪れた、障がい者支援都市「WANOKUNI」で、巨大地震に遭遇。ほとんどの人間が避難する中、一人の女性が地下の危険地帯に取り残されてしまう。それは「見えない、聞こえない、話せない」という三つの障がいを抱え、街のアイドル（象徴）して活動する中川博美だった――。 崩落と浸水で救助隊の侵入は不可能。およそ6時間後には安全地帯への経路も断たれてしまう。ハルオは一台のドローンを使って、目も耳も利かない中川をシェルターへ誘導するという前代未聞のミッションに挑む。

幻冬舎plus

タイトルの意味

タイトルである「アリアドネの声」は、ギリシャ神話の「アリアドネの糸」からきています。

迷宮に潜むミノタウロスを退治しようとした英雄テセウス。

しかし、ミノタウロスを退治した後に迷宮から戻る方法が思いつきません。

そこに、アリアドネという少女がやってきて、ある助言をします。

『通り道に沿って糸を張って奥へ進み、帰りはその糸を頼りに戻ってくればいい。』

これが「アリアドネの糸」です。

この助言のおかげで、無事にテセウスは怪物を倒し帰還できました。

迷宮から脱出するための「アリアドネの糸」＝地下都市から脱出するための「ドローン」

手に汗にぎる救出劇

「見えない・聞こえない・話せない」障がいを抱えている博美をドローンで誘導する主人公。

浸水と火事の影響のため、タイムリミットは6時間しかありません。

そんな中、地下の崩壊や漏電、障害物etc…。救出を阻む様々な出来事が起こります。

ハラハラ・ドキドキする展開が続き、読む手が止まりません。

ミステリー要素

「アリアドネの声」は、単なる救出劇を描いた物語ではありません。

そこにミステリー要素が加わることで、さらに読者を惹きつけます。

障がいを抱えている博美は、明らかに目が見えている・聞こえているような行動を取ります。

博美は本当に障がいを抱えているのか？

わざと障がいを抱えている演技をしているのではないか？

そんな疑問が救助するメンバーから出てきます。

救助活動をしながらも疑問に思う主人公たち。

このミステリー要素が絡むことで、さらに読者の読む手が加速されていきます！

博美は本当に障がいを抱えているのか？

この疑問が、ラスト1文で衝撃的な真実とともに明らかになります・・・

まさしく「どんでん返し」。

今まで読んできた物語がひっくり返る衝撃でした！！

「アリアドネの声」を無料で読む方法

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