こんにちは、あらいぐまです。
今回は、米澤穂信さんの「可燃物」を読みました。
「このミステリーがすごい!2024年版」で1位を獲得しています!
「可燃物」は、群馬県警の刑事を主人公にした5つの短編で構成されています。
実は私、群馬県出身なので、知ってる地名が出てきてうれしかったです!
小説に自分が知っている場所が出てくると、テンション上がるよね!
推理できそうなのに、最後に1本取られてしまう・・・
「可燃物」の魅力は何といってもこれだと思います。
怪しいポイントやヒントは、読者に提示されています。
いいところまで推理できるのに、最後の詰めがどうしても推理できない・・・
結局分からないまま、最後には「1本取られたな・・・」と思わされます。
分かりそうで分からないモヤモヤを体験してください!!
5つの短編がありましたが、個人的に好きだったのは「本物か」です。
①本物か
➁命の恩
➂可燃物
④崖の下
⑤ねむけ
米澤穂信さんといえば、2021年の「直木賞」・「このミステリーがすごい!2022年」大賞を受賞した「黒牢城」が記憶に新しいですね。
ミステリー界を席巻した米澤さんが書く「警察小説」・・・・
面白くないわけない!!
本物か
あるファミリーレストランで、立てこもり事件が発生した。
犯人は人質を取っているため、迂闊に突入できない。
店内の状況が分からない中、葛警部は逃げてきたスタッフや客から話を聞く。
一人一人話を聞くにつれ、事件の真相が見えてくる。
犯人の目的とは?
タイトルの意味が分かった時、「そういうことだったのか!」と納得させられます。
葛警部は、事件現場の状況が分からない中、関係者の証言だけで事件の真相に近づきます。
その姿は、安楽椅子探偵のようでもありました。
[ad]
命の恩
榛名山で男性のバラバラ死体が発見された。
容疑者とみられる男性が捜査線上に上がったが、動機が一切不明である。
犯人はなぜ男性をバラバラにして死体を遺棄したのか。
そもそも、なぜ殺害したのか。
2つのホワイダニットがテーマの短編。
ホワイダニット:「なぜ犯行が起きたのか」をテーマにしたミステリー
1つの「なぜ」は分かったのですが、もう一つ「なぜ」が分かりませんでした。
もうちょっとで分かりそうなのに、分からなくてモヤモヤ・・・
この絶妙な難易度が魅力的です!
難易度が高すぎると、早々に諦めてしまいますからね。
可燃物
収集所にあった可燃物のゴミが、連続で放火されるという事件が起きた。
幸いケガ人は出なかったものの、このままだと重大な事件につながる恐れがある。
葛警部たちが事件の捜査を進めると、その放火がピタリと止まった。
なぜ放火は止まったのか。
犯人が放火をした目的とは・・・
なぜ放火をしたのかというホワイダニットがテーマの短編です。
ホワイダニット:「なぜ犯行が起きたのか」をテーマにしたミステリー
犯人の目的に衝撃を受けます。
そんな目的で連続放火してたのか・・・
崖の下
群馬県のスキー場でスキー客5人が行方不明になった。
行方不明者のうち男性2名は、崖の下で発見された。
崖の下で発見された2名のうち、1名は首を刺されて死亡しており、もう1名も重傷を負っていた。
状況的に、殺害したのは重傷を負った男性だけである。
しかし、凶器がどこにもない。
犯人はどうやって殺害したのか。
「崖の下」では、ハウダニットがテーマになっています。
ハウダニット:「どうやって犯行が起きたのか」をテーマにしたミステリー
凶器になりそうなものがない中、どうやって殺害を犯したのか。
これは分からなかったです・・・
凶器が分かった瞬間、衝撃的でした!
考えもしなかった「凶器」です・・・
ねむけ
深夜の交差点、車同士の交通事故が発生。
問題となるのは、どちらの信号が赤信号だったか。
深夜に起きた事故にも関わらず、目撃者が3人。
その3人とも同じ証言をしている。
事故は解決と思いきや、葛警部は疑問を抱く。
本当に3人は事故を目撃したのか?
これは、目撃者の見えない共通項(ミッシングリンク)がテーマになっています。
ミッシングリンク:見えない繋がり
分かりやすいヒントがあり、推理しやすかったです!
読書の幅を広げたい人にオススメ!
Kindle Unlimitedは、200万冊以上が読み放題。
\ 今だけ30日間無料/
本を読む気力が無い時でも本が楽しめる!
Audible(オーディブル)は、12万冊以上が聞き放題!
コスパ・タイパ抜群の神サービスです!!
\ 今だけ30日間無料/
コメント