こんにちは。
あらいぐまです。
今回は、綾辻行人さんの「時計館の殺人」を読みました。
「時計館の殺人」は綾辻行人さんの「館シリーズ」第5作目の小説です。
「館シリーズ」
十角館→水車館→迷路館→人形館→時計館→黒猫館→暗黒館→びっくり館→奇面館
以前「人形館の殺人」を読み終わり、「次は、時計館だ!」と思ったのですが、文庫で上下巻あり、躊躇していしまいました・・・
そんな「時計館の殺人」を読んでみようと思ったきっかけは、1年前に開催された「綾辻村フェア」でした。
辻村深月さんがおススメしていたんです。
これは読まなきゃ損だなと思い、すぐに読みたい本リストへ入れました。
館シリーズならではのトリックがすごかった・・・・
上下巻なんて気にならないほど、ハイペースで読み終えました!!
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時計館ならではのトリック
久しぶりに「館シリーズ」を読みました。
まず、巻頭にある館の平面図にテンションが上がります。
読み進める前に平面図を見て、「この部屋怪しいな」とか「隠し通路があるとしたら」とか、想像するのが楽しいです。
そんな「館シリーズ」一番の魅力は、館を最大限利用した犯人のトリックだと思っています。
この「時計館の殺人」でも時計館ならではのトリックが使われています。
事件の真相を知った時、館を使ったトリックがすごすぎて鳥肌立ちました・・・
読み終えた後、「こんなトリックがあるのか・・・」と放心状態でした。
辻村深月さんがおススメする理由も分かります。
まさに読まなきゃ損するミステリー小説でした!!
定時法と不定時法
「時計館の殺人」では、作中の登場人物が時計に関する知識を話す場面があります。
そこで一番印象に残ったのは、定時法と不定時法という時刻の概念の違いでした。
定時法:現在使われている時刻制度。1時間の長さはすべての季節で一定。
不定時法:江戸時代に使われていた時刻制度。1日を昼と夜に分けそれぞれ6等分する。1時間の長さが季節によって違う。夏は太陽が長く出ているので、昼が長い。反対に冬は太陽が出ている時間が短いので、昼が短い。
現代のように時刻が一定になったのは、明治になってからだそうです。
こう考えると、不定時法で生活していた人々は、時間におおらかだったと思います。
なににしろ、何分・何秒という細かい時刻はなく、おおざっばな時間で動いていたのですから。
それに対して定時法は、時計の針の位置によって人間が動かされていると感じます。
太陽が出てきたから出社するのではなく、時計の針が8時という位置にあるから出社する・・・というように。
時計の針がどこにあるかで行動を決めているのです。
不定時法という言葉を知らなかったら、現在の時刻制度に何の疑問も持たなかったでしょう。
江戸時代の人に比べて、生活が時刻に支配されていないでしょうか。
かといって、今さら不定時法で生活しろというのも無理がありますよね・・・
ただ、たまには時刻を意識せずゆっくりする時間があっても良いのでは・・・と思います。
時刻制度についても考えさえせられたミステリー小説でした。
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