【感想】アニメって作るの大変だ・・・【ハケンアニメ! 辻村深月】

ハケンアニメ! 辻村深月 感想
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こんにちは、あらいぐまです。

今回は、辻村深月さんの「ハケンアニメ!」を読みました。

実は一度読んだことがあり、今回再読しました。

初めて読んだのは、8年前の2014年。

当時私は、大学2年生でした。

その当時は、今みたいに小説を読んでおらず、アニメにドハマりしていた時期でした。

そんな私が、なぜこの本を読もうと思ったのか。

きっかけは、ある声優がラジオで「ハケンアニメ!」をオススメしていたからです。

慣れないながらも読み進めた結果、小説の面白さを教えてくれた大切な本になりました。

そんな「ハケンアニメ!」が5/20に実写映画化すると聞き、8年ぶりに再読しました。

映画の予告を見たとき、めちゃくちゃテンション上がりました!!

あの「サバク」が! あの「リデル」が! 映像で観れるなんて!!

今から劇場で観るのが楽しみです!

\辻村深月さんのオススメ小説!!/

目次

再読の魅力は気づきの変化

再読すると、当時の感想とは違うものになるので、面白いですよね。

今回再読してみて、登場人物たちの仕事に対する誇りと愛に対して、うらやましく感じました。

なにより、仕事に燃えている登場人物たちがカッコいいんです!

大学生の時には、「仕事ってそんなものなのか」と想像するしかなかったですが、今は社会人7年目で経験もあります。

自分がやっている仕事に対して、小説の主人公たちと同じような誇りと愛を持ち合わせているだろうか。

思えば、残業が発生しないことを祈りながら、休日の楽しみばかり考えて仕事をしていました

情熱はあるのだろうか・・・・

今回の再読を経て、自分の仕事に対する姿勢を見直すきっかけになりました。

こんなこと、大学生の自分は考えもしなかったです。

自分の環境が変わることで、同じ本でも感想や気づきが変化します。

もしかしたら今読んでピンと来なくても、10年後に納得できることもあるかもしれません。

再読の魅力は、気づきの変化にあると感じます。

アニメが心の支えに

天才アニメ監督である王子千春が言ったセリフが、当時心に刺さりました。

リアルが充実していなくたって、多くの人は、そう不幸じゃないはずでしょ?

恋人がいなくても、現実がつらくても、心の中に大事に思っているものがあれば、

それがアニメでも、アイドルでも、溺れそうな時にしがみつけるものを持つ人は幸せなはずだ

辻村深月「ハケンアニメ!」株式会社マガジンハウス p105

一人でできる楽しみをバカにするやつは、きっといつの時代にも一定数いる。

誰にどんなにバカにされても、俺はバカにしない。

君のその楽しみは尊いものだと、それが分からない人たちを軽蔑していいんだと

辻村深月「ハケンアニメ!」株式会社マガジンハウス p106

彼女ができなかった大学時代の私は、周りのイケイケな人たちをうらやましく思っていた時期がありました。

でも、王子監督が言っているように、心の支えになるものはありました。

それがアニメです。

画面の中で必死に頑張っている主人公たち。

そんな彼ら、彼女らには、何度も何度も勇気をもらいました。

疲れたときには、アニメを見て笑ったり、落ち込んでいる時に、アニメの主題歌を聞いて気持ちを立て直したり。

つらい時に聞いたLISAの「crossing field」

就活で不安な時に聞いたアイマスの「CHANGE!!!!」

絶対に忘れないし、そんなアニメがあることが心強いです。

自分の思い上がり

「ハケンアニメ!」には、主人公となる女性が3人出てきます。

その中で一番好きなエピソードは、イラストレーターの並澤加奈と市役所の職員である宗森周平との話です。

とある事情で、加奈と宗森は一緒に仕事をすることになります。

加奈は宗森のことを、自分とは住んでいる世界が違う「リア充」の人間だと判断し距離を置きます。

しかし、この宗森がめちゃくちゃ良い人で、アニメのことも軽蔑せず自分なりに勉強します。

徐々に宗森のことをわかってきた加奈がこのように言います。

自分一人だけが考えていると思うなんて、思い上がりだった。

宗森がアニメやオタク文化に詳しくないように、加奈だって、自分の住む場所の有名な祭りのことを名前さえ知らなかった。

辻村深月「ハケンアニメ!」株式会社マガジンハウス p316

今まで「リア充」とバカにしていたのは、加奈の方で、宗森はアニメのことを理解しようと努力していました。

自分の思い上がりや視野の狭さを認める加奈の発言には、ドキッとさせられました。

大学生だった私自身、「リア充」といって心の中ではバカにしていた経験があります。

当時の私にこの加奈の言葉がナイフのように刺さりました。

こうやって自分の過ちを素直に認める加奈が良いですよね。

映画の予告を見ると、加奈っぽい人があまり出ていないので、出番が気になるところですが・・・

ぜひ映画でも、加奈と宗森のやり取りが観たいです!!

あらいぐま

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この記事を書いた人

はじめまして。
あらいぐまと申します。
読書とソロキャンプが趣味の28歳の会社員。
ミステリ小説多めです。
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