こんにちは、あらいぐまです。
今回は、宮部みゆきさんの「模倣犯」を読みました。
この本、前々から気になっていたのですが、ページ数の多さに尻込みしていました。
文庫本で全5巻、約2,500ページ・・・!!
なかなか手が出せない量です。
そんな私が読もうと決心した理由は、宮部みゆきさんの著書「火車」「理由」を読み、全体的に漂う重々しい雰囲気にハマってしまったからです。
そして約2,500ページにおよぶ「模倣犯」を読み終えた今、著者の圧倒的な凄さを改めて感じました。
2,500ページという長さでも、全然飽きないんです。ずっと面白い。
小説の世界観に読者を引き込む力がめちゃくちゃ強い!!だから、読み進めるのが止まらないんです。
文庫本で5巻という長さを感じさせないくらい引き込まれました。
・世界観にどっぶり浸かりたい方。2,500ページの長旅ができます!
・登場人物たちの感情に揺さぶられたい方。感情の揺れ幅がすごいです!
・人間の狂気さ・怖さを味わいたい方。感情移入できない中心人物である「ピース」。
深堀された登場人物たち
重厚で濃密なストーリー。
だけど、これらの言葉だけで説明を済ませてしまうのは、いけない気がします。
なぜ濃密なのか。
それは、登場人物たちの深堀された人物像と感情の揺れ幅の大きさだと思います。
長い小説なので、それなりの登場人物がいます。
しかし、脇役の登場人物にも一人一人にしっかりとした背景があり、丁寧に描かれています。
そのため、多くの登場人物に感情移入をすることができます。
さらに、被害者側だけでなく、加害者側の家族にも焦点が当たっており、その分感情の揺れ幅が大きいです。
これらが、物語を重厚に濃密にしているのだと思います。
被害者家族・加害者家族の内面
さきほど、脇役である登場人物にも背景があると書きました。
しかし、物語の中心人物である被害者家族・加害者家族の心情表現は別格でした。
まるで、本当に体験したことなんじゃないかと思えるほどです・・・
だから、物語へ没入できるんです。
小説の世界観へ引き込む力、ぜひ味わってほしいと思います。
中心人物「ピース」の狂気さ
たくさんの登場人物に感情移入しますが、ただ一人どうしても感情移入できない人物がいました。
それが、この小説の中心人物でもある「ピース」です。
他の登場人物は、心情や行動が理解できるのですが、「ピース」はまったく理解できませんでした。
理解ができる多くの登場人物と比較し、理解できない「ピース」の狂気さが際立っていると感じました。
読者は、早い段階(2巻)で「ピース」こそが事件の主犯であると分かります。
残りの1,500ページは、そんな主犯である「ピース」の表と裏の顔を見ることになります。
他の登場人物に対する「表の顔」と読者しか知らない「裏の顔」。
「ピース」に騙されていると知っているので、早く誰か「裏の顔」を暴いて欲しいと思っていました。
はやく誰か「裏の顔」を暴いてくれ!!
まとめ
約2,500ページにも及ぶ長編でしたが、飽きずに読み進められました。
それは、脇役を含む登場人物たちの細かな心情描写、感情の揺れ幅の大きさにより、世界観にどっぷり浸かれるからだと思います。
特に、被害者家族や加害者家族に関する描写は、本当の体験のようでした。
現実の世界を忘れ、小説の世界観にどっぷり浸かりたい方に、ぜひおススメです!!
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