こんにちは、あらいぐまです。
今回は、森博嗣さんの「すべてがFになる」を読みました。
おすすめの本でよく登場するこの本ですが、まだ読んだことはなかったんです。
なんとなく理系の話であると耳にしていたので、文系出身の私は尻込みしていました・・・
ですが、たくさんの方がおすすめの本として挙げていたため、今回読んでみようと決心しました。
文系出身でも楽しめる!
結論、文系の私でも充分に楽しめる作品でした!!
ただ、理系の知識があればもっと楽しめたのかなとも思います。
本のタイトルにもなっている「すべてがFになる」という言葉は、物語にも登場する重要なキーになります。
「どんな意味があるのだろう・・・」と考えながら読み進めていましたが、
真相が明らかになった時、私の頭は「?」だらけ。
全然意味が分かりませんでした・・・
その分野の知識があれば、「そういうことだったのか!」と分かると思います。
事実、他の方が書いている感想を見ると「分らなくて悔しい」という感想がありました。
悔しいという感情すらなかったです・・・
ただ、「すべてがFになる」という言葉の意味が理解できなくても、他にも大きなトリックが隠されていますので、楽しめると思います!
あらすじ
天才工学博士である真賀田四季は、15年間孤島の研究所で誰とも会わない生活を続けていた。
N大助教授である犀川とその学生である西之園が、その研究所を訪れた際、四季の部屋からウエディングドレスをまとい両手両足を切断された死体が現れた。
密室で行われた殺人の真相は?
そして、部屋から発見された「すべてがFになる」という言葉の意味とは?
重要人物に感情移入できない
この物語には、天才工学博士である真賀田四季が重要な人物として登場します。
常人には理解できないような思考を持っている彼女は、まさに天才というべき存在です。
ただ天才の思考ゆえ、感情移入ができないんです。
なぜその行動に至ったのか理解できないため、共感できなかったです。
容易に感情移入できないからこそ、四季の天才ぶりが分かる
そもそも、人の行動全てに感情移入できない
そう言われればそうなんだけど、登場人物に感情移入できないとモヤモヤする・・・
モヤモヤしたので、他の方の感想を見てみました。
四季の感想について、二分化されている印象です。
・四季の天才さ・異質さを評価している人
・四季の行動に感情移入できない人
この部分は、好みの問題だと思います。
私自身は、感情移入して物語にどっぷり浸かりたいと思っているので、モヤモヤして終わってしまいました。
ただ、天才である四季の考えたトリックに関しては、衝撃を受けました!
印象に残った言葉
犀川「水力発電だって、風力発電だって、太陽電池だってすべて環境を破壊するよ。
人間が生きていることがクリーンではありえない。
我々は本来環境破壊生物なんだからね。
何万年も前に、我々は自然を破壊する能力によって選ばれた種族なんだ」
「すべてがFになる」森博嗣 株式会社講談社 p80
犀川のこの言葉を読み、映画「マトリックス」を思い出しました。
マトリックスでは、AIが人間を支配している世界が描かれています。
その中で、「人間は環境を破壊するウイルスだ」と表現されていました。
ウイルスは、感染者の生命を奪います。
人間はまさに地球に感染したウイルスだと言うのです。
犀川の「環境破壊生物」という表現に驚きましたが、その通りだと納得もしました。
犀川「思い出は全部記憶しているけどね、記憶は全部は思い出せないんだ」
「すべてがFになる」森博嗣 株式会社講談社 p289
またもや犀川の言葉です。
「思い出」は、良くも悪くも印象に残っている事柄で、すぐに思い出すことができます。
対して「記憶」は、「記憶を呼び起こす」「記憶を掘り起こす」という表現があるように、断片的でありすぐには思い出せません。
すぐに思い出せる「思い出」は、自分の都合の良いように記憶されていることがよくあります。
例えば、大昔の旅行の思い出を語り合っている時、自分と他人と記憶が違っていることがあります。
「思い出」はすべて記憶しているようで、曖昧なまま記憶していることがあるのです。
ですが、それも”本当にあったこと”として本人には記憶されます。
「思い出はすべて記憶している」けれど、正確ではない可能性もあります。
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