こんにちは、あらいぐまです。
今回は、白井智之さんの「名探偵のいけにえ」を読みました。
2023年度「このミステリーがすごい!」で2位を受賞しています。
「このミス」2位も納得の面白さです!
「圧巻の解決編150ページ!」と宣言されている通り、推理に次ぐ推理・・・
ミステリ小説の解決編が好きな人は、読む手が止まらなくなると思います。
私も解決編が好きなので、読む手が止まりませんでした!
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衝撃的なタイトル回収
今まで読んだ中で一番衝撃的なタイトル回収でした・・・
読む前段階で、「タイトル回収がすごい小説」とは情報を得ていたのですが、それでも衝撃的でした。
最後読むまで、タイトルの意味が分からなかったです。
しかし、最後にタイトルの意味が分かった時、納得せざるを得なくなります。
「名探偵のいけにえ」そういう意味だったのか・・・
また、タイトルだけでなく表紙も意味が込められていると感じました。
大きく描かれている女性は、探偵の有森りり子。
りり子の前に小さく描かれているのが、人民協会の教祖であるジム・ジョーンズ。
最後まで読めば、この表紙の意味に気づけるはずです!
多重解決ミステリ×特殊設定ミステリ
私は、この小説で初めて「多重解決ミステリ」を知りました。
多重解決ミステリ:ある事件に対して複数の推理・解決が存在するミステリ
推理が一つではないため、推理に次ぐ推理が楽しめます。
ミステリ小説の解決編が好きな方は、絶対に楽しめるはずです!
一方、特殊設定ミステリは何冊か読んだことがあります。
特殊設定ミステリ:日常ではあり得ない特殊な条件下でのミステリ
特殊設定ミステリ例
斜線堂 有紀「楽園とは探偵の不在なり」・・・殺人を2回犯したものは、その場で地獄に落ちる。
西澤 保彦「七回死んだ男」・・・主人公が、7回まで同じ日をタイムリープできる体質の持ち主。
非日常の中、どのように推理するのかが面白いジャンルです。
「名探偵のいけにえ」では、人民協会の信者が、特殊設定ミステリの要素となります。
人民協会の信者は、ある奇跡を信じており、感覚もそれに合わせている。
それは、人民協会の信者は病気や事故が起こりえないし、以前に負った傷も無かったものと知覚される
「名探偵のいけにえ」では、多重解決ミステリと特殊設定ミステリが掛け合わされています。
そのため、今まで読んだことのないような新鮮な読書体験を味わうことができました。
実際にあった事件
「名探偵のいけにえ」冒頭で、人民協会の信者たち900以上が集団自決するシーンがあります。
読み終わるまでフィクションだと思っていたのですが、実際に現実で起きたことだと知って、背筋が凍りました。
1978年11月18日、ジム・ジョーンズ率いる人民寺院という新興宗教団体において、信者900人以上が集団自決した事件です。
調べれば調べるほど、「名探偵のいけにえ」そっくりだと感じました。
■新興主教団体
・小説:「人民協会」
・現実:「人民寺院」
■教祖
・小説:「ジム・ジョーデン」
・現実:「ジム・ジョーンズ」
■宗教団体に訪れた議員
・小説:「レオ・ライランド」
・現実:「レオ・ライアン」
そっくりですよね。
上に列挙したもの以外にも、似ているものが登場するので、調べてみても面白いかもしれません。
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