【感想】悩んでいる人に刺さる名言【リカバリー・カバヒコ 青山美智子】

リカバリー・カバヒコ ネタバレ 名言
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こんにちは、あらいぐまです。

今回は、青山美智子さんの「リカバリー・カバヒコ」を読みました。

作者の青山さんは、3年連続で本屋大賞にノミネートされるすごい作家さん。

そんな青山さんの新作、面白くないわけがありません!!

「リカバリー・カバヒコ」は、5つの短編で構成されている連作短編集です。

OINT

連作短編集:短編ごとに何らかのつながりをもった短編集

あらいぐま

青山さんの連作短編集は、どれも心温まる物語で胸が熱くなります。

大好きな作家さんの一人です!

私が今まで読んで印象に残っているのが、「お探し物は図書室まで」と「月の立つ林で」です。

お探し物は図書室まで

2021年本屋大賞2位!

心の琴線に触れる言葉がとにかく多かったです

悩みを抱えている主人公たちが、図書室で本を勧められる。

勧められた1冊の本との出会いから、主人公たちは前を向いて生きていくことを決意する。

悩んでいる時に読み返したくなります。

月の立つ林で

2023年本屋大賞5位!

「人は知らず知らずのうちに誰かの役に立っている」

月を通して登場人物たちが前を向いて生きていく物語。

悩んでいる人・闘っている人は、きっと勇気をもらえるはずです。

「リカバリー・カバヒコ」でも前向きになれる言葉がたくさんありました。

私の中で心に刺さった名言も紹介していきます!

目次

あらすじ

新築分譲マンション、アドヴァンス・ヒル。

近くの日の出公園にある古びたカバの遊具・カバヒコには、自分の治したい部分と同じ部分を触ると回復するという都市伝説がある。

人呼んで、”リカバリー・カバヒコ”。

アドヴァンス・ヒルに住まう人々は、それぞれの悩みをカバヒコに打ち明ける。

急な成績不振に悩む高校生、ママ友たちに馴染めない元アパレル店員、駅伝が嫌でケガをしたと嘘をついた小学生、ストレスからの不調で休職中の女性、母との関係がこじれたままの雑誌編集長……

光文社HP

「カバヒコ」の存在

ところどころ塗装がはがれている公園の遊具「カバヒコ」。

そんな公園の遊具に、人々は悩みを打ち明ける。

すると、なぜか良い方向に動き出す。

これは、塗装がはがれかかっているような「カバヒコ」だからこそできることだと思います。

塗装がはがれそうになっても、いつも笑顔でそこにいる。

そんな「カバヒコ」だからこそ、親しみを感じて悩みを聞いてくれる存在になったのです。

人には言えないような悩みを「カバヒコ」だったら聞いてくれる。

悩みを自分の外に出すことで、気分が楽になります。

結果、気持ちが前向きになり、良い方向に動きだします。

あらいぐま

私の周りにも「カバヒコ」みたいな存在がほしいです・・・

心に刺さった名言3選

「リカバリー・カバヒコ」には、心に刺さる言葉がたくさんありました。

その中から、特に印象に残った言葉を3つ紹介します。

不安は想像力がある証拠

不安っていうのは、まだ起きていないこととか、他人に対して抱くものだろ。

それを思い描けるっていうのは、想像力がある証拠

(中略)

心遣いも思いやりも、すべて想像力だからね。

不安がりなあなたは、きっと優しい人だと思うよ

青山美智子「リカバリー・カバヒコ」株式会社光文社 p121~122

私も心配性で、様々な心配が頭に浮かんできます。

会社を有給で休んだ時、「私が休んでいる時に、トラブルが起きたらどうしよう。ちゃんと業務の引継ぎできてるよね・・・・」と悩んでしまいます。

不安がりな人=想像力がある優しい人

この言葉に勇気をもらえました。

受け取ることも愛情

与えるだけじゃなくて、受け取ることも愛情なのよね。

相手を信頼して、ただ甘えるっていう。

大人になればなるほど、そっちの方が難しくなるけど。

青山美智子「リカバリー・カバヒコ」株式会社光文社 p220

受け取ることも愛情。

この言葉、めちゃくちゃ刺さったんですよね。

最近、親からの仕送りが届いたのですが、もう30歳になるし申し訳なく思っていました。

でも、ありがたく受け取ることも愛情の一つなんですよね。

相手を信頼して甘える。

そんなことができるのは、強い信頼関係がないとできません。

強い信頼関係があるって素敵なことだと思うんです。

だから、その相手から与えられたものは、ありがたく受け取る。

受け取った分、自分も相手に与える。

そうすることで、つながりもより強固になると思います。

リカバリー後に新しい自分になる

病気や怪我をしたっていう、その経験と記憶がつく。

体にも心にも頭にもね。

回復したあと、前とは違う自分になっているんだ

青山美智子「リカバリー・カバヒコ」株式会社光文社 p173

この本で一番伝えたいメッセージだと感じました。

「リカバリー・カバヒコ」のタイトルにもなっているリカバリー。

リカバリーしたあとは、元の自分に戻るのではなく、新しい自分になっている。

悩んで傷ついた分、成長した自分になっている

だから、悩んで傷ついても大丈夫。

そんな気持ちにさせてくれる言葉です。

あらいぐま

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この記事を書いた人

はじめまして。
あらいぐまと申します。
読書とソロキャンプが趣味の28歳の会社員。
ミステリ小説多めです。
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