こんにちは、あらいぐまです。
今回は、結城真一郎さんの「#真相をお話しします」を読みました。
この本、話題になっていることは知っていて、本屋に行くたびに気になっていました。
5つの短編から成るオムニバス形式の小説で、どれもが「読者を騙す」仕掛けがしてあります。
私も見事に騙されました・・・
各短編のテーマは、マッチングアプリやパパ活、リモート飲み会、Youtuberなど今だからこその物語であり、馴染み深く読み進められました。
「世にも奇妙な物語」に出てきそうな話でした!!
5つの短編のうち、私が好きな順はこの通りです。
「パンドラ」>>「#拡散希望」>「ヤリモク」>「三角奸計」>「惨者面談」
自分の中では、「パンドラ」が頭一つ抜けて面白かったし、考えさせられる内容でした。
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文章に所々現れる違和感
「読者を騙す」仕掛けがしてあるので、それぞれの話で違和感を感じます。
その違和感が何なのか良くわからず、何となく気持ち悪いまま読み進めると、違和感の正体が判明します。
今まで信じていたものが一気に崩される感覚を味わえることができます。
私は、この「騙された感」が大好きです。
「あの時の違和感はそういうことだったのか!」と腑に落ちる瞬間がたまりません!
「騙された感」が好きな人、ぜひ騙されてください!!
パンドラの箱は見ない方が幸せ?
頭一つ抜けて面白いと感じた「パンドラ」は、不妊治療や精子提供が物語のテーマです。
妊娠できないことに悩む夫婦が登場し、この物語を象徴する言葉が出てきます。
いろいろと考えちゃうんだよね。
もしも自分のせいだったらって。
その気持ちは僕にも痛いほど理解できた。
もしも自分のせいだったとしたら。
もしも原因が自分にあるとわかってしまったら。
その事実を突き付けられたとき、それでもなお、僕はこの足で今まで通りに立っていられるだろうか。
(中略)であるならば、あえて原因の所在を突き止めずにおく。
そう、あえて、”パンドラの箱”を開けずにおくというのも、十分にあり得る判断なのではないか。
結城真一郎「#真相をお話しします」株式会社新潮社 p92
妊娠できない原因が、どちらにあるのか「確定」してしまうと、責任がはっきり分かってしまいます。
そのため、あえて責任の所在を曖昧にして、そのままにする。
私自身、1年前に結婚しており、「そろそろ子どもも・・・」という年齢のため、自分事として読み進めました・・・
もしも自分が同じ立場だったら・・・検査に行く時不安だろうな・・・
この物語の結末には、とんでもない”パンドラの箱”が出てきます。
その真相が衝撃的でした・・・
“パンドラの箱”は開けない方が幸せなこともあるかもしれません。
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