【感想】もし人類が超能力を獲得したら・・・【新世界より 貴志祐介】

新世界より ネタバレ 貴志祐介
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こんにちは、あらいぐまです。

今回は、貴志祐介さんの「新世界より」を読みました。

大学生の時に一度読んだのですが、ほとんど忘れてしまったため、今回再読しました。

ジャンルは、【SFミステリーホラー】といえば分かりやすいでしょうか。

・2008年第29回SF大賞受賞

・2008年第21回「このミステリーがすごい」5位

・2009年第6回本屋大賞ノミネート

このようにSFやミステリーの分野で受賞歴があります。

貴志祐介さんといえば、「黒い家」、「悪の教典」、「青の炎」、「クリムゾンの迷宮」など名作があります。

その中でも「新世界より」は、ホラー・ミステリー・SFすべての要素が詰まった小説です。

あらいぐま

「貴志祐介さんの本で一番好きな小説は?」と聞かれたら、
間違いなく「新世界より」を選びます!!

「新世界より」は、アニメ化もされています。

私も大学生の頃、アニメを見て面白いと感じ小説も読んだほどです。

小説は自分で想像するしかありませんが、アニメだと複雑な描写も分かりやすくなってるので、おススメです!

POINT

・「もし人類が超能力を使えたら・・・」という想定の世界がリアルすぎる

・人間の根本的な「闇」を感じることができる

・SF小説苦手な人でも楽しめる

・ミステリー好きに読んでほしい

・もちろん、SF・ホラー好きにもおススメ

文庫だと上・中・下巻あり、最初はボリュームに尻込みするかもしれません。

あらいぐま

寝不足になるほど夢中になって読み進められました!

目次

あらすじ

新世界より 感想 アニメ

ここは病的に美しい日本(ユートピア)。
子どもたちは思考の自由を奪われ、家畜のように管理されていた。

手を触れず、意のままにものを動かせる夢のような力。その力があまりにも強力だったため、人間はある枷を嵌められた。社会を統べる装置として。

1000年後の日本。豊かな自然に抱かれた集落、神栖(かみす)66町には純粋無垢な子どもたちの歓声が響く。周囲を注連縄(しめなわ)で囲まれたこの町には、外から穢れが侵入することはない。「神の力(念動力)」を得るに至った人類が手にした平和。念動力(サイコキネシス)の技を磨く子どもたちは野心と希望に燃えていた……隠された先史文明の一端を知るまでは。

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人間は優位性を保ちたい生き物である

新世界より 評価 ネタバレ

※以下、物語の結末に触れるようなことは書きませんが、若干のネタバレ要素を含みますので、ご注意ください。

もし人類に超能力が与えられたらどうなると思いますか?

あらいぐま

超能力使えるようになったら、生活が便利になりそう♪
ファンタジーの世界みたいで夢があるなあ♪

とか思ってた自分が恥ずかしい・・・

「新世界より」を読み終えた後は、こうなりました。

あらいぐま

超能力者が当たり前になったら、社会が崩壊する・・・
ダメ、絶対・・・

超能力を使える人が必ずしも善人とは限りません。

当然超能力を使った犯罪も起こるはずです。

そうすれば、超能力を使えない人たちは超能力者たちを徹底的に糾弾します。

そして世界は、超能力者と超能力を持たない人で分断されてしまいます。

「超能力者 VS 超能力を持たない人」

世界は血みどろの争いに発展していきます。

世界が混沌としていく描写がリアルすぎて、読む手が止まりませんでした・・・

超能力という夢のような力があっても、なぜ争いが起きるのでしょうか。

人間は優位性を保ちたい生き物である

作中で使われたこの言葉が的を得ていると思いました。

超能者は超能力を行使することで、持たない人よりも優位に立つ・・・

超能力を持たない人は、自分の優位性を保つべく超能力者を迫害する・・・

あらいぐま

「新世界より」を読んで思い出したのが、「僕のヒーローアカデミア」という漫画です。

「僕のヒーローアカデミア」では、個性と呼ばれる特殊能力を持った人が当たり前に登場します。

その世界でも当初は「個性持ちと無個性」で争いがありました・・・

まさに「超能力者 VS 超能力を持たない人」の構図と一緒です。

「攻撃抑制」と「愧死機構」

攻撃抑制 カラス 新世界より

「新世界より」構想のきっかけは、オオカミやワタリガラスが持つ「攻撃抑制」を知ったことだといいます。

「攻撃抑制」は、この小説のキーとなる要素です。

CHECK

攻撃抑制:殺傷能力の高い生物に備わっている。仲間への攻撃を抑制する仕組み。

愧死機構:人間を攻撃しようとすると無意識的に呪力(超能力)が働き、いずれ自分が死ぬ。

超能力者たちは、人間同士が争わないために「攻撃抑制」と「愧死機構」を利用しました。

言い換えれば、人間はそこまでしないと争いを止めない生き物であるということです。

そして作中では、この2つを持たない人間が登場します。

それが、悪鬼と呼ばれる存在です。

この悪鬼は、物語の重要なキーとなる存在です。

超能力者たちは、「攻撃抑制」「愧死機構」のため、悪鬼を攻撃できない。

しかし、悪鬼は人間を攻撃できる。

悪鬼が町を襲うシーンがあるのですが、読む手が止まりませんでした。

寝不足になること必至です・・・

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あらいぐま

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この記事を書いた人

はじめまして。
あらいぐまと申します。
読書とソロキャンプが趣味の28歳の会社員。
ミステリ小説多めです。
読んだ本の感想や考えたことを発信します!

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