こんにちは、あらいぐまです。
今回は、伊坂幸太郎さんの「777 トリプルセブン」を読みました。
「777 トリプルセブン」は、殺し屋シリーズの4作目です。
殺し屋シリーズは、「グラスホッパー」・「マリアビートル」・「AX アックス」と続いている伊坂幸太郎さんを代表する人気シリーズ。
今までの殺し屋シリーズは、主人公が別々だったため、どこから読み始めても問題ありませんでした。
しかし「777 トリプルセブン」では、2作目「マリアビートル」の主人公である天道虫が、再度主人公になるため、2作目「マリアビートル」を読んでいた方がより楽しめると思います!
殺し屋シリーズ最大の魅力は、手に汗握る展開の連続にあります。
重要そうな人物があっけなく死んだり、今まで仲間だと思っていた人が裏切ったり・・・
怒涛の展開で、読者に一息入れさせる気がありません。
一度読み始めたら、先が気になりすぎて一気読み必至です!!
ドキドキ・ハラハラの連続です!
殺し屋シリーズの魅力は、手に汗握る展開だけでなく、登場人物たちの言葉にもあります。
登場人物たちが何気なく言った言葉が、心に刺さるんですよね・・・
「777 トリプルセブン」でも私の心に刺さった言葉がありましたので、感想とともに紹介します!
あらすじ
累計300万部突破、殺し屋シリーズ書き下ろし最新作
『マリアビートル』から数年後、物騒な奴らは何度でも!やることなすことツキに見放されている殺し屋・七尾。通称「天道虫」と呼ばれる彼が請け負ったのは、超高級ホテルの一室にプレゼントを届けるという「簡単かつ安全な仕事」のはずだった――。時を同じくして、そのホテルには驚異的な記憶力を備えた女性・紙野結花が身を潜めていた。彼女を狙って、非合法な裏の仕事を生業にする人間たちが集まってくる……。
そのホテルには、物騒な奴らが群れをなす!
KADOKAWA HP
舞台は超高級ホテル。
物語はこのホテルだけで進んでいきます。
主人公は何階にいて、敵は何号室にいて・・・
ホテルならではの手に汗握る展開が待ち受けています!!
登場人物
天道虫:殺し屋。七尾のコードネーム。
紙野 結花:驚異的な記憶力の持ち主。ある理由で乾に狙われている。
乾:殺し屋と依頼人との仲介者。人体解剖が趣味という噂が流れている。
ココ:逃がし屋。紙野に乾から逃がしてほしいと依頼された。
高良(コーラ):奏田(ソーダ)と二人組で活動している殺し屋。
奏田(ソーダ):高良(コーラ)と二人組で活動している殺し屋。
六人:六人組で活動している殺し屋。乾から紙野を捕獲するよう依頼される。
マクラ・モウフ:2人組の殺し屋。乾から死体処理など任される。
蓬長官:情報局の長官で元国会議員。ホテルのレストランで食事中。
すっきりとした読後感
殺し屋シリーズでは、重要だと思った人物があっけなく死んでしまいます。
びっくりするくらい、あっけなくです・・・
だからこそ、ドキドキ・ハラハラさせられ手に汗握る展開に読む手が止まらなくなります。
人が次々に死んでいく物語なのに、不思議と読後感が良いんです。
それは、ラストが勧善懲悪で終わる物語だからだと考えます。
殺し屋が主人公な時点で、どちらも「悪」には違いないのですが、敵は「悪の中の悪」。
結果的に、この「悪の中の悪」は倒される物語なので、不思議と読後感がスッキリするんだと思います。
心に刺さった名言2選
「777 トリプルセブン」には、登場人物たちのさりげない会話の中で、心に刺さる名言がありました。
人は優越感を感じるためにお金を使っている
人間って、他人よりも上位に行くために頑張る生き物だと思うんだよね。
それを利用しようとしているというか、助長させているのが、資本主義だよ。
おしゃれな服も、立派な家も、うっとりされる外見とか、背の高さ、胸の大きさ、とにかく優越感と劣等感のための商品とかサービスばかりでしょ。
(中略)もとを辿れば、資本主義が目を光らせているせいかも。
あいつを急き立てて、早く金を使わせないとって。
伊坂幸太郎「777 トリプルセブン」株式会社KADOKAWA p83
SNSで人と簡単に比較できるようになった時代。
昔に比べて人は劣等感を感じやすくなっています。
スマホを見れば、友達が旅行に行った写真、おいしそうな料理、子どもとの写真・・・・
常に自慢話であふれています。
人よりも優位に立ち、優越感を感じたければお金を使うしかありません。
ですが、上には上がいるため、どんなにお金を使っても満足できなくなってしまいます。
「足るを知る者は富む」
これは、中国の思想家である老子の言葉です。
自分の状況を鑑みて、現状に満足する者は幸せであることを表しています。
SNSを見て劣等感を感じそうになったら、この言葉を思い出してみてください。
SNSの自慢合戦に参加する必要は無くなるはずです!!
人と比較してもムダである
梅の木が、隣のリンゴの木を気にしてどうするんだよ。
梅は梅になればいい。
リンゴはリンゴになればいい。
バラの花と比べてどうする。
伊坂幸太郎「777 トリプルセブン」株式会社KADOKAWA p176
人は他人との比較で劣等感を感じます。
他人の年収を羨ましく思ったり、容姿に嫉妬したり・・・
ですが、梅がリンゴになれないように、リンゴがバラの花になれないように、他人と比べても意味がありません。
無理してバラの花のマネなんてしなくていいんです。
梅は、梅にしかできないことがあります。
リンゴやバラの花も同じです。
お茶漬けに合うのは梅であり、リンゴやバラの花は合いません。
フルーツとして出されるのはリンゴであり、梅でもバラの花でもありません。
鑑賞されるのはバラの花であり、梅やリンゴではありません。
人も同じだと思います。
SNSでは、自慢したい長所しか見えないため、羨ましく思うこともあるでしょう。
ですが、人それぞれ考え方や価値観が違うため、ある1点の長所だけを切り取り、他人と比較することはムダな行為です。
他人と比較しそうになった時に思い出したい言葉です!
読書の幅を広げたい人にオススメ!
Kindle Unlimitedは、200万冊以上が読み放題。
\ 今だけ30日間無料/
本を読む気力が無い時でも本が楽しめる!
Audible(オーディブル)は、12万冊以上が聞き放題!
コスパ・タイパ抜群の神サービスです!!
\ 今だけ30日間無料/
コメント