【2024年最新】朝井リョウさんの最高傑作は?読んでほしい小説5選【ランキング】

朝井リョウ おすすめ
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こんにちは、あらいぐまです。

今回は、私が大好きな朝井リョウさんのオススメ小説を紹介していきます!

ネコ

朝井リョウさんの本、何を読めばいいか分からない・・・

あらいぐま

多すぎて迷うよね・・・

あらいぐま

今回は、本当にオススメな5冊をランキング形式で紹介していくね!

とりあえずここに挙げた5冊を読めば、朝井リョウさんの魅力が分かるはずです。

目次

朝井リョウさんの魅力

朝井リョウさんの最大の魅力は、深い人間の内面描写だと思います。

「何者」では就活生のリアルな心情を。

「正欲」では世間からはマイノリティであると思われている人々の内面を。

人間が感じる嫉妬や苦悩を深く描写することで、読者の心に刺さる物語となります。

また、登場人物たちの言葉にものすごいパワーがあるんです。

言葉により、読者もダメージを負うくらいに。

自分が想像できる”多様性”だけ礼賛して、秩序整えた気になって、そりゃ気持ちいいよな

「正欲」朝井リョウ 株式会社新潮社 p337

特に「正欲」では、この言葉が心から離れませんでした。

また朝井リョウさんは、エッセイも書かれています。

このエッセイが、腹抱えて笑うほど面白いんです!

あらいぐま

ほんとに「正欲」書いた人と同じなの??

朝井リョウさんを語るうえで外せないと思い、番外編としてエッセイも紹介します!

朝井リョウ オススメ小説5選

朝井リョウ おすすめ

朝井リョウさんの本当にオススメできる小説をランキング形式で5冊紹介します!

あらいぐま

とりあえずここで紹介した小説を読めば、朝井リョウさんの魅力が分かるはずです!

第1位『正欲』

あってはならない感情なんて、この世にない。
それはつまり、いてはいけない人間なんて、この世にいないということだ。

息子が不登校になった検事・啓喜。
初めての恋に気づいた女子大生・八重子。
ひとつの秘密を抱える契約社員・夏月。
ある人物の事故死をきっかけに、それぞれの人生が重なり合う。

しかしその繋がりは、”多様性を尊重する時代”にとって、
ひどく不都合なものだった――。

「自分が想像できる"多様性"だけ礼賛して、秩序整えた気になって、
そりゃ気持ちいいよな」

これは共感を呼ぶ傑作か?
目を背けたくなる問題作か?

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2023年に稲垣吾郎と新垣結衣の主演で映画化され、話題になった「正欲」。

自分の薄っぺらさや考えの無さを突き付けられる小説です。

目を背けて蓋をしていたものを無理やり開けられて、その存在を見せつけられるような感覚を味わえます。

「正欲」を読んで、心に刺さった言葉が2つあります。

自分が想像できる”多様性”だけ礼賛して、秩序整えた気になって、そりゃ気持ちいいよな

「正欲」朝井リョウ 株式会社新潮社 p337

幸せの形は人それぞれ。

多様性の時代。

自分に正直に生きよう。

そう言えるのは、本当の自分を明かしたところで、排除されない人たちだけだ。

「正欲」朝井リョウ 株式会社新潮社 p214

”多様性”という便利な言葉を軽々しく使っていませんか?

読者自身も考えさせられる内容の小説です。

あらいぐま

自分自身の価値観が揺らぎます・・・

第2位『何者』

想像力が足りない人ほど、他人に想像力を求める。

就活対策のため、拓人は同居人の光太郎や留学帰りの瑞月、理香らと集まるようになるが――。衝撃のラストが襲いかかる戦後最年少の直木賞受賞作。

就職活動を目前に控えた拓人は、同居人・光太郎の引退ライブに足を運んだ。光太郎と別れた瑞月も来ると知っていたから――。瑞月の留学仲間・理香が拓人たちと同じアパートに住んでいるとわかり、理香と同棲中の隆良を交えた5人は就活対策として集まるようになる。だが、SNSや面接で発する言葉の奥に見え隠れする、本音や自意識が、彼らの関係を次第に変えて……。直木賞受賞作。

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2016年に佐藤健、有村架純、二階堂ふみ、菅田将暉、岡田将生、山田孝之という豪華キャストで映画化され話題になりました。

「何者」は、大学生の就活がテーマになっています。

何といっても就活の描写がリアルすぎるんです。

私も大学生の時に就活を経験しましたが、就活あるあるが満載で、当時を思い出して読んでいました。

意識高い系の学生、それを冷かしている学生・・・・

大人になり切れていない、社会人と学生の間の微妙な感情が丁寧に描写されています。

「何者」最大の魅力は、ラストの衝撃性にあります。

物語のラスト、傍観者として楽しんでいた読者に対して思いがけないダメージが・・・

あらいぐま

思いがけない方向からの攻撃に驚愕します。

第3位『桐島、部活やめるってよ』

バレー部のキャプテン・桐島の突然の退部が、5人の高校生達に波紋を起こして……。

至るところでリンクする、17歳の青春群像小説。

第22回小説すばる新人賞受賞作。

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2012年、神木隆之介の主演で話題になった「桐島、部活やめるってよ」。

タイトルにある「桐島」は、ほとんど登場せずに周りの人間関係を深く描いていきます。

高校の頃に誰しもが感じたであろう空気感、人間関係を緻密に描いています。

クラス内のヒエラルキー、同年代なのに感じる上下関係・・・・

あらいぐま

あの頃の空気感を見事に表現しています・・・

常に周りからどう思われるのかを気にしていた高校生時代を思い出してしまいました。

今考えると、めちゃくちゃ狭い世界だったんですが、あの頃はそれがすべてだと思っていました・・・

第4位『死にがいを求めて生きているの』

誰とも比べなくていい。
そう囁かれたはずの世界は
こんなにも苦しい――

「お前は、価値のある人間なの?」

朝井リョウが放つ、〝平成〟を生きる若者たちが背負った自滅と祈りの物語

植物状態のまま病院で眠る智也と、献身的に見守る雄介。
二人の間に横たわる〝歪な真実〟とは?
毎日の繰り返しに倦んだ看護士、クラスで浮かないよう立ち回る転校生、注目を浴びようともがく大学生、時代に取り残された中年ディレクター。
交わるはずのない点と点が、智也と雄介をなぞる線になるとき、
目隠しをされた〝平成〟という時代の闇が露わになる。
今を生きる人すべてが向き合わざるを得ない、自滅と祈りの物語。

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8人の作家が「対立」をテーマにした小説を書くという「螺旋プロジェクト」の1冊。

それぞれ独立した話になっているので、これだけ読んでも問題ありません。

朝井リョウさんが書いたのは、平成の若者の「対立」

特に印象に残った言葉を紹介します。

「人間は、自分の物差しだけで自分自身を確認できるほど強くはない。ナンバーワンよりオンリーワンは素晴らしいけれど、それはつまり、今まで誰かがやってくれた順位付けを、自分で行わなければないということ。見知らぬ誰かに、『お前は劣っている』と言われる苦痛の代償に、自ら自分自身に、『あの人より劣っている』と言い聞かせる悲しみが続くという意味でもある」

朝井リョウ「死にがいを求めてるの」中央公論新社

人の個性を大事にするオンリーワンという考え。

しかし、自分自身で順位をつけなければいけない。

人間は、自分自身の物差しだけで自分自身を確認できるほど強くないから。

結局、他人と比較した順位付けは、見えづらくなっただけで、そこにあり続けています。

しかもそこにSNSが登場し、比較しやすくなっています。

芸能人のキラキラした生活。

自慢気な友達の投稿。

私たちの日常は、こうした順位付けの材料にあふれてしまっています。

人間が社会的な存在である以上、他人と比較することからは逃れられないのかもしれません・・・

あらいぐま

他人との比較について考えさせられた小説です。

第5位『どうしても生きている』

死んでしまいたいと思うとき、そこに明確な理由はない。心は答え合わせなどできない。(「健やかな論理」)尊敬する上司のSM動画が流出した。本当の痛みの在り処が写されているような気がした。(「そんなの痛いに決まってる」)生まれたときに引かされる籤は、どんな枝にも結べない。(「籤」)等鬱屈を抱え生きぬく人々の姿を活写した、心が疼く全六編。

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6編から成る短編集。

人生でうまくいかない鬱屈を抱えた主人公たちの物語。

死にたいほど絶望しているわけではない、かといって成功もしていない。

そんな普通の人々が抱える人生の問題を丁寧に描いています。

きっと、どこか共感する部分があるはずです。

「ハッピーエンドで全て解決!」という物語ではなく、問題は残り続けて終わっていきます。

でもそれって人生のリアルだと思うんです。

問題は解決してないけど、問題の捉え方が変わったり・・・

別の問題が出てきたり・・・

そんな人生で起きる問題を生々しくリアルに描いている短編です。

人生に向き合う主人公たちに勇気をもらえます。

あらいぐま

生きるのって大変だ・・・

番外編 爆笑エッセイ

ここまで朝井リョウさんのオススメ小説を5冊紹介してきました。

朝井リョウさんは、小説だけでなくエッセイも書かれています。

そのエッセイが、腹抱えて涙が出るくらいに面白いんです!!

あらいぐま

この人、ほんとに直木賞受賞した人なのか??

ここであげた「正欲」、「何者」を書いた人とイコールで結びつきません。

そのくらいギャップがすごい!!

特に朝井リョウさんの抱える「痔」の話は、強烈です。

自身のお尻を大切に扱っているエピソードがとにかく面白い。

笑い声が我慢できず、妻に「うるさい!!」と怒られました・・・

エッセイを読んだことのない人も、読みやすいのでオススメです!

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この記事を書いた人

はじめまして。
あらいぐまと申します。
読書とソロキャンプが趣味の28歳の会社員。
ミステリ小説多めです。
読んだ本の感想や考えたことを発信します!

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