こんにちは、あらいぐまです。
今回は、草薙龍瞬さんの「反応しない練習」を読みました。
この本の著者である草薙龍瞬さんは、仏教の僧侶なんです。
仏教の僧侶と聞くと、「小難しい宗教の本なんじゃないのか」と思われるかもしれませんが、そんなことはありません。
現代の私たちの悩みに対して、ブッダの考えを引用し教えてくれています。
仏教のことを知らなくても問題ありません。
私自身、この本を読んだおかげで、悩みに対する考え方が変わりました。
悩みの原因
悩みの始まりは、心の反応である。
(ex.嫌な人に出会って、イライラしてしまう反応。将来のことを思い不安になる反応。等)
悩みを無くすためには、無駄な心の反応をしないことが大切である。
・悩みを理解する
・感覚を意識する
悩みを理解する
①求め続ける心を理解する
人の心には「求め続ける心」がある。
7つの欲求(生存・睡眠・食・性・怠惰・感楽・承認)
人は、これら7つの欲求を求め続け、いつまでも満たされない。
まず、人の心は求め続けるものだと理解すること。
そうすることで、「何か足りない」、「今のままではダメだ」という焦りが収まり、「人生とはそういうものだ」と落ち着くことができる。
②言葉で確認する
今自分は何をしているのか、心はどんな状態なのかを言葉で表してみる(ラベリング)。
「疲れているな」「心が落ち着いていないな」
「今はコーヒーを飲んでいる」「掃除をしている」
といったように実際に声に出して、自分の今の状態を客観的に理解する。
感覚を意識する
妄想と感覚のを区別し、悩みの種である妄想から抜け出す。
目を閉じて、手を開いたり閉じたりする。
その時、手の感覚を意識すること。
同じ要領で、目を閉じ呼吸することに集中する。
お腹の膨らみや鼻から空気が出入りする感覚に意識を向ける。
悩みは、いつも「心の内側」に生じる。
悩みを抜けるには、「心の外側」にある体の感覚に意識を向けるのが一番である。
これは、日常のほんのちょっとした時間にも実践できる。
・通勤途中の歩いている時、目は閉じられないが、足の動きや足裏の感覚に意識を向ける。
・電車に乗っている時には、呼吸を意識する。
体の感覚に意識を向けることは、疲れた心をリフレッシュする効果がある。
判断しすぎない
人が悩んでしまう理由の一つには、判断しすぎる心がある。
・あの人の方が優れている
・どうせ自分なんて
・失敗した
・あの人は怒っているに違いない
・決めつけや思い込み
このような判断は、不満や憂鬱、心配など悩みを作り出す。
「こうでなければいけない」という自分の人生や相手への期待も、それだけならただの判断。
それは、頭の中にしか存在しない妄想である。
判断は、妄想である。
人間というのは、一部しか見ていない—そもそも立っている場所も、見ているものも全く違う—にもかかわらず、すべてを理解した気になって、「自分は正しい」と思い込んでいる。
「反応しない練習」草薙龍瞬 株式会社KADOKAWA
「快」を大切にして良い
もし罵る者に罵りを、怒る者に怒りを、言い争う者に言い争いを返したならば、その人は相手からの食事を受け取り、同じものを食べたことになる。
わたしはあなたが差し出すものを受け取らない。あなたの言葉は、あなただけのものになる。そのまま持って帰るがよい。
罵倒するバラモンとの対峙 サンユッタ・ニカーヤ
サンユッタ・ニカーヤとは、ブッダの言葉をまとめた仏典である。
この話から分かることが2つある。
不快な感情が表れそうになった時、
一つは、反応しないことが最大の勝利であること。
もう一つは、相手の反応は相手に任せること。
そもそも人の考えはそれぞれ異なる。
相手も自分と同じであるわけがない。
「あなたはそういう考えなんですね」という意識が大切である。
そうすることで、不快な感情に飲み込まれずに済む。
また、仏教=禁欲ではない。
自分が「快」を感じる限り、欲求をも大切にして良い。
心の反応は、心がけ次第で強くなる。
「快」を大切にし、楽しいときには「楽しい」と素直に感じ取るよう努めていると、「快」は鮮やかになる。
幸福も心がけ次第で増やすことができる。
他人の目が気になる
他人の目が気になる→承認欲求が作り出す妄想
人に「どう見られているか」と妄想する。
しかも、その妄想には際限がない。
また、承認欲求を満たしたいために人と比較し、「自分の方がマシ」と安心したい。
しかし、比較することは不合理であり、不毛である。
・比較することは心の中の妄想に過ぎない。
・比較しても自分の状況は変わらない。
人は、妄想することに慣れているため、比較をしてしまう。
目の前の作業に集中するために
自分にとって大切な作業(勉強・仕事・読書など)に集中する際、妨げがたくさんある。
・快楽に流される心:スマホなどついつい手が伸びてしまうもの。
・怒り
・やる気の出ない心
・落ち着かない心:雑念や妄想だらけ。
集中するときに役立つ方法
①目を閉じる
人の心は何かに触れれば、反応してしまう。
視界を遮り見ないようにし、自分の心の内側だけを見るようにすること。
②無駄な反応をリセットする
不安、疲れ、モヤモヤ…どんな状態でも認める。
今、自分の頭の中はこんな感じであると認める。
③目を開き、目の前の作業に取り掛かる
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