【感想】悩んでいる自分へ【あやうく一生懸命生きるところだった ハ・ワン】

あやうく一生懸命生きるところだった
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こんにちは、あらいぐまです。

今回は、ハ・ワンさんの「あやうく一生懸命生きるところだった」を読みました。

Twitterなどで流行しているのを知り、タイトルが気になっていた本です。

実際に本屋で手に取り、読んでみたくなり購入しました。

韓国で発売された本だそうですが、日本でも共感できることばかりで、言われなければ韓国発の本だと分からないくらいでした。所々に面白いイラストもあり、クスッと笑えるので読みやすくお勧めです。

目次

自分の仕事にやる気が持てない

みなさんは、今やっている仕事にやる気を持って仕事をしていますか?

私は会社員なのですが、「早く仕事の時間終わらないかな」と思ってしまい、やる気を持って仕事に取り組んでいるとは言えません。

やる気を持って仕事をしなければと思い、偽りのやる気を作って仕事をするときもあります。

この本の中では、やる気の根底には愛情があり、他人に強要されても絶対に出ないと書いてあります。

確かに、やる気って自分の中から溢れ出すものであり、他人から言われても出ませんよね。

さらに、そもそもやる気がなくたって構わない。

好きでやる仕事もあるが、ほとんどはお金を稼ぐためにある。

やる気がないならないなりに、目の前の仕事をこなせばいい。

そのうち好きになるかもしれないし、他にやる気になる仕事が見つかるかもしれない。

その時までやる気はとっておこう。と言っています。

やる気を出して仕事をしなければいけないと思っていた私には、心が軽くなる言葉でした。

何もしない時間

著者は会社員時代に、帰宅してからようやく自分の時間が始まると感じていました。

そして、帰宅してから何かしないで寝ることに悔しさを感じ、自分の時間が足りないと嘆いていたそうです。

会社員を辞めた後に、いざ自由な時間ができると何をして良いか分からなくなってしまった言っています。

このことは、ものすごく共感できました。

平日には、帰宅してからすぐ寝てしまうと罪悪感があり、自分の時間が今日1日も無かったと思ってしまいます。

しかし、いざ土日の休みになると何をやって良いか分からなくなり、結局時間を無駄にして罪悪感を感じる・・・

そんなことの繰り返しです。

この本の中では、何もしない時間に罪悪感を持つ必要はないと言っています。

休みの日にリゾート地に行く目的は何でしょうか。

それは、義務的なたくさんのことに追われる毎日から、ただ抜け出したいだけではないか。

考えてみれば会社員時代もそうだったのかもしれない。

自分の時間を欲しがっていた理由は、何かをしたいからではなく、何もしたくなかったからではないか。

(中略)時間は何かをしてこそ意味があるわけではない。

時には、何もしない時間にこそ大きな意義がある。

「あやうく一生懸命生きるところだった」ハ・ワン著 ダイヤモンド社 p102-103

何もしなかった日でも罪悪感を感じる必要はない。

このことを思い浮かべれば、休みの日に何もしなかった自分に優しくすることができそうです。

レビューを気にしすぎてない?

皆さんは、お昼ご飯を食べる時や映画を観る時にまず何をするでしょうか。

私は、まずレビューサイトを見ることが多いです。

ご飯だったら、食べログで評価を見たり、TVで紹介されていたところを調べます。

映画だったら、映画のレビューサイトを見て何を見るか決めます。

何か買うときは、Amazonのレビューを参考にしたりします。

そんな人は結構多いのではないでしょうか。

なぜレビューサイトを見るかというと、失敗をしたくないからです。

せっかくの機会を失敗して後悔したくない。

他人がすでに評価したものであれば、ある程度は保証されているので、失敗する確率も低い。

そのため、各レビューサイトを見てから決めるのです。

ただ、筆者は言います。

それは、自分だけの人生になっているのかと。

みんなが良いというものが、はたして自分にとっても良いものなのだろうか。

(中略)自分がどう感じたかよりも他人がどう感じたかが重要になり、選択権を他人にゆだねてしまう現代の僕ら。

自分の声だけに耳をすませた選択は、失敗する可能性もあるが、少なくとも誰かの言いなりとなる他人の人生は歩まずにすむ。

「あやうく一生懸命生きるところだった」ハ・ワン著 ダイヤモンド社 p114-115

私がある街を歩いている時に、お昼ご飯をどこで食べようか悩んでいると、良い感じのお店を発見しました。

そこで、レビューサイトを見たのですが、評価がいまいちだったので、別の店にしたことがあります。

たかが、お昼ご飯の選択ですが、これは自分の声を無視し、他人のレビューを重視したことになります。

これからは、自分の声を無視しないで、自分の人生を生きたいと思います。

その分、失敗することも増えると思いますが、それを含めて自分の人生だと思って。

人生にムダ足を

皆さんは、散歩をしたことがあるでしょうか。

その散歩は明確な目的がある散歩ですか?

目的のない散歩ですか?

1つ前の、レビューを気にするという事とも繋がっているのですが、お昼ご飯をどこかで食べようと思った時に、レビューを見て「ここだ!」という場所に最短距離で向かい、そこでお昼を食べる。

これは、明確な目標がある行動ですよね。

ただ、筆者は言います。

明確な目標と目的がある行動は、いわば”成熟”の領域であり、”楽しみ”ではない。

(中略)偶然の楽しみでいっぱいの目的のない一歩。

これこそが人生の醍醐味なのかもしれない。

(中略)やはり、計画以上に大切なものは、”のんきさ”ではないだろか?

遊びに行くのに、のんきじゃなくてどうする。

デートも、散歩も旅行も、できれば人生も。

「あやうく一生懸命生きるところだった」ハ・ワン著 ダイヤモンド社 p130

目的のない散歩。

スマホのマップを閉じて、自分の直感で歩く散歩。

時には、そんな時間を作ることも必要かもしれない。

もっと、のんきに。

自分を不幸にする方法

自分を不幸にしたいなら、何をすれば良いと思いますか?

筆者は、他人と比較することだと言っています。

・なぜ、私はあの人みたいに楽しくないの?

・なぜ、私はあの人みたいに稼いでないの?

・なぜ、私はあの人みたいに幸せじゃないの?

小さなことから大きなことまで、比較する事柄は尽きません。

そうすることで、自分を不幸にしてしまいます。

もしかすると人間は、人生の大事な時間を、自分の幸せな理由を探すより、不幸な理由を探すことに費やしているのかも。

「あやうく一生懸命生きるところだった」ハ・ワン著 ダイヤモンド社 p244

また、自分と同等、または格下に見ている相手に嫉妬を覚えるのだそうです。

確かに、羽生結弦選手を見て「なんであんなにスケートがうまいんだよ!」とはならないですよね。

投資の天才であるウォーレン・バフェット が投資で何億稼ごうと、嫉妬はあまりしないと思います。

「うらやましいなあ」くらい思うかもしれませんが。

しかし、近しい存在である会社の同期が、投資で何十万円の利益が出たと知ったらどうでしょうか?

ウォーレン・バフェットが何億も稼いだ時よりも、嫉妬を覚えるのではないでしょうか。

明らかに稼いだ金額は違うのに、近しい存在といだけで、嫉妬の対象になるのです。

現代は、自分を不幸にするものに溢れています。

その最たるものがSNSではないでしょうか?

インスタで友達が楽しそうに旅行している写真を見て、「私にはそんな余裕ないのに・・・」と思い、Twitterで仕事が楽しいアピールをされ、「私はこんなにも我慢しているのに・・・」と思う。

これでは、不幸にならない方が難しいです。

絶えず他人と比較する場があるわけですから。

しかも、基本的に自分の良いところを発信することが多いので、その人が幸せいっぱいであると思い込んでしまいます。

きっとその人にだって、一人でぼーとしている時間や、仕事が嫌になる瞬間があるはずです。

しかし、SNSだけではそれは分かりません。

SNSは楽しいし便利です。

私自身もよく利用しています。

読書が趣味の人が周りにおらず、Twitterで読書好きの人たちと繋がれたことは、うれしいですし、面白いです。

ただ、他人と自分を比較するのではなく、「こんな生き方もあるんだな」とか、「きっと楽しいことばかりじゃないだろう」と割り切って見ることが大切だと思います。

自分を不幸にしないためにも。

最後に

この本を読んで、自分に突き刺さったことをまとめてきました。

これら以外にも「こんな考え方あったんだ」と思うことがたくさんありました。

きっとこの本を読めば、誰かに刺さる言葉があるはずです。

さらに、その時に思っていること・悩んでいることで印象に残ることが違うので、時間をおいて読めば、違う言葉が刺さると思います。

読みやすい本でありながら、刺さる言葉がたくさんある。

そして、心が軽くなる。そんな本です。

本棚にしまい、何か悩みがあるときに再読しようと思います。

あらいぐま

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この記事を書いた人

はじめまして。
あらいぐまと申します。
読書とソロキャンプが趣味の28歳の会社員。
ミステリ小説多めです。
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