こんにちは、あらいぐまです。
今回は、ミステリー小説好きな私が、心の底から面白いと思ったミステリー小説を30冊紹介していきます!
ミステリー小説、多すぎて何を読めばいいか分からない・・・
自信をもってオススメできる30冊を紹介するね!
どの本も読まないと後悔するミステリー小説だから、ぜひ参考にしてみて!
とりあえず読んで損はしない!ってことだね。
本当にオススメなミステリー小説30選
ここに挙げたミステリー小説は、10年小説を読んでいる私が厳選した小説です。
どの本も読んで後悔しないと断言できます!
『容疑者Xの献身』/東野 圭吾
運命の数式。命がけの純愛が生んだ犯罪。 東野圭吾作品読者人気ランキング第1位。累計220万部突破、直木賞受賞の大ベストセラー。 天才数学者でありながら不遇な日々を送っていた高校教師の石神は、一人娘の美里と暮らす隣人の花岡靖子に秘かな想いを寄せていた。 ある日、靖子の前夫・富樫が母娘の居場所を突き止めて訪ねてきた。金を無心し、暴力をふるう富樫を、靖子と美里は殺してしまう。 呆然とする二人を救うために、石神は完全犯罪を企てる。 だが皮肉にも、石神と帝都大学の同期であり、親友である物理学者の湯川学がその謎に挑むことになる。 ガリレオシリーズ初の長編。
Amazon.co.jp
「このミステリーがすごい!」2006年版で1位を獲得!
切なすぎるミステリー小説。
石神の人生をかけた「献身」とは?
ミステリー小説を語るうえで絶対に外すことはできない1冊です。
心情描写・トリックどれを取っても最高傑作のミステリー小説。
ミステリーを読みたいのなら、まずは読むべき1冊!
石神は、今まで読んだミステリー小説の中で1番切ない殺人者です・・・
『十角館の殺人』/綾辻 行人
十角形の奇妙な館が建つ孤島・角島を大学ミステリ研の7人が訪れた。館を建てた建築家・中村青司は、半年前に炎上した青屋敷で焼死したという。やがて学生たちを襲う連続殺人。ミステリ史上最大級の、驚愕の結末が読者を待ち受ける!
Amazon.co.jp
衝撃的な「1文」が有名すぎるミステリー小説。
ミステリー小説を語るうえでは、絶対に外せません。
また、多くの人がオススメの1冊として『十角館の殺人』を挙げています。
私がミステリー小説にはまったキッカケになった本です!
何を言ってもネタバレになってしまうので、とにかく読んでください。
多くの人がオススメする小説は、絶対に面白い。
『時計館の殺人』/綾辻 行人
鎌倉の外れに建つ謎の館、時計館。角島(つのじま)・十角館の惨劇を知る江南孝明(かわみなみたかあき)は、オカルト雑誌の“取材班”の一員としてこの館を訪れる。館に棲むという少女の亡霊と接触した交霊会の夜、忽然と姿を消す美貌の霊能者。閉ざされた館内ではそして、恐るべき殺人劇の幕が上がる! 不朽の名作、満を持しての新装改訂版。
「針のない時計塔」は何を語る? 百八個の時計が恐怖を刻むシリーズ代表作!
Amazon.co.jp
綾辻行人さんの「館シリーズ」で1番好きな小説。
「時計館」を使ったトリックが凄すぎます。
そして明かされる衝撃的な「時計館」の秘密とは?
「時計館」の秘密を知った時、驚愕を受けます!!
『暗黒館の殺人』/綾辻 行人
蒼白い霧の峠を越えると、湖上の小島に建つ漆黒の館に辿り着く。忌まわしき影に包まれた浦登(うらど)家の人々が住まう「暗黒館」。当主の息子・玄児に招かれた大学生・中也は、数々の謎めいた出来事に遭遇する。十角塔からの墜落者、座敷牢、美しい異形の双子、そして奇怪な宴……。著者畢生(ひっせい)の巨編、ここに開幕!(全四巻)
Amazon.co.jp
物語は、2つの視点で進んでいきます。
奇妙な「暗黒館」を訪れた青年の視点。
全体を俯瞰するかのような謎の視点。
なぜ2つの視点で物語は進むのか?
2つの視点の本当の意味を知った時、衝撃を受けます。
ラストに全てがひっくり返りました・・・
文庫本で全4巻と長い小説ですが、その分濃密な時間を「暗黒館」で過ごせます。
『占星術殺人事件』/島田 荘司
密室で殺された画家が遺した手記には、六人の処女の肉体から完璧な女=アゾートを創る計画が書かれていた。彼の死後、六人の若い女性が行方不明となり肉体の一部を切り取られた姿で日本各地で発見される。事件から四十数年、未だ解かれていない猟奇殺人のトリックとは!? 名探偵・御手洗潔を生んだ衝撃のデビュー作、完全版!
Amazon.co.jp
とにかくトリックがすごい!
金田一少年の事件簿でもトリックが流用されてしまうほど、驚愕するトリックです。
絶対ネタバレを踏む前に読んでください。
有名な小説なので、読まないままだとネタバレを踏んでしまう可能性があります・・・
このトリックを見破れた人、本当に尊敬します。
私も挑戦しましたが、あっけなく敗北しました・・・
驚愕間違いなしのトリックを味わってください!
前半が読みにくいと感じるかもしれませんが、解決に進むにつれて読む手が止まらなくなります。
『葉桜の季節に君を想うということ』/歌野 晶午
究極の驚愕、ミステリーの奇蹟がここにある
Amazon.co.jp
素人探偵のもとに持ち込まれた霊感商法事件の意外な顛末、そして…。あなたは最後の一文まで、ただひたすら驚き続けることになる。
「何でもやってやろう屋」を自称する元私立探偵・成瀬将虎は、同じフィットネスクラブに通う愛子から悪質な霊感商法の調査を依頼された。そんな折、自殺を図ろうとしているところを救った麻宮さくらと運命の出会いを果たして——。あらゆるミステリーの賞を総なめにした本作は、必ず二度、三度と読みたくなる究極の徹夜本。第57回日本推理作家協会賞、第4回本格ミステリ大賞受賞。
先入観を持たずに小説を読めますか?
『葉桜の季節に君を想うということ』では、読者の先入観により騙される仕掛けがあります。
読者が今まで想像していた世界が、「ある事実」により崩壊します。
絶対に騙されると断言します!
読後感が良く、前向きになれる小説です。
『模倣犯』/宮部 みゆき
墨田区・大川公園で若い女性の右腕とハンドバッグが発見された。やがてバッグの持主は、三ヵ月前に失踪した古川鞠子と判明するが、「犯人」は「右腕は鞠子のものじゃない」という電話をテレビ局にかけたうえ、鞠子の祖父・有馬義男にも接触をはかった。ほどなく鞠子は白骨死体となって見つかった――。未曾有の連続誘拐殺人事件を重層的に描いた現代ミステリの金字塔、いよいよ開幕!
Amazon.co.jp
「このミステリーがすごい!」2002年版で1位を獲得!
文庫で5巻、総ページ数は約2,500ページ!
「長っ!!」と思いますよね。私も思いました。
ですが、いざ読んでみると読む手が止まらず、全然気になりませんでした。
2,500ページの長さなんて気にならないほど、物語に没頭してしまいました。
登場人物たちの深堀された人物像と丁寧な心理描写。
このおかげで、読者は重厚な『模倣犯』の世界観へ没頭できます。
2,500ページにおよぶ濃密な読書体験を味わってください!!
『火車』/宮部 みゆき
休職中の刑事、本間俊介は遠縁の男性に頼まれて彼の婚約者、関根彰子の行方を捜すことになった。自らの意思で失踪、しかも徹底的に足取りを消して――なぜ彰子はそこまでして自分の存在を消さねばならなかったのか? いったい彼女は何者なのか? 謎を解く鍵は、カード社会の犠牲ともいうべき自己破産者の凄惨な人生に隠されていた。山本周五郎賞に輝いたミステリー史に残る傑作。
Amazon.co.jp
突如失踪した「関根彰子」。
行方を追う刑事とともに読者は、彼女の壮絶な人生を追体験することになります。
あまりにも壮絶な彼女の人生に言葉を失います。
特に印象に残ったのが、行方不明の父親を新聞の死亡欄で探す彰子。
「どうか、死んでてくれ、死んでてくれ」と新聞のページをめくります。
この部分を読んだ時は、ただただ切なかったです。
感情が激しく揺れ動かされました・・・
クレジットカード破産についても学べる小説です。
『そして誰もいなくなった』/アガサ・クリスティー
その孤島に招き寄せられたのは、たがいに面識もない、職業や年齢もさまざまな十人の男女だった。だが、招待主の姿は島にはなく、やがて夕食の席上、彼らの過去の犯罪を暴き立てる謎の声が……そして無気味な童謡の歌詞通りに、彼らが一人ずつ殺されてゆく! 強烈なサスペンスに彩られた最高傑作!
Amazon.co.jp
言わずと知れたミステリーの超有名小説。
「100年前に書かれた海外の小説」と聞くと、なかなか手が伸びないですよね。
私も読みにくいと勝手に思い、読まず嫌いしてました・・・
ですが、そんな心配はムダです。
とにかく読んでください。
100年前に書かれたとは思えないくらい、物語の展開・トリックが面白いです。
今でも世界中で読み継がれているということは、それだけ面白いということです!
『オリエント急行の殺人』/アガサ・クリスティー
冬の欧州を走る豪華列車オリエント急行には、国籍も身分も様々な乗客が乗り込んでいた。奇妙な雰囲気に包まれたその車内で、いわくありげな老富豪が無残な刺殺体で発見される。偶然乗り合わせた名探偵ポアロが捜査に乗り出すが、すべての乗客には完璧なアリバイが……
Amazon.co.jp
こちらも「そして誰もいなくなった」と同じくらい有名な小説。
最近、再度映画化されて話題になりました。
何といっても最大の魅力は、衝撃的なトリック!
ネタバレを踏まないよう注意です・・・
超有名小説なので、うっかりネタバレを踏んでしまう可能性があります。
その前に読んで、その衝撃を味わってください!!
『Yの悲劇』/エラリー・クイーン
ヨーク・ハッターがニューヨーク近郊の海から変死体となって発見された事件からハッター家の悲劇は始まった!
一族に次々に毒が盛られ、ハッター夫人はマンドリンという奇怪な凶器で殴り殺される。
続けざまに起こる惨劇の調査を開始した老優ドルリー・レーンは、信じられない真実に直面する……。
海外ミステリーのベスト選出で常に第一位の座を誇る傑作中の傑作。
奇抜な着想、用意周到な伏線、犯人の意外性、明晰な論理、最後の一行の衝撃――どこをとっても「推理小説技巧の最高峰」といった、数多くの賞賛を浴びるにふさわしい作品。
Amazon.co.jp
ミステリー好きなら知らない人はいないであろう傑作です。
90年前、推理界の巨匠エラリイ・クイーンにより発売され、今でも読み継がれています。
犯人の正体が衝撃的すぎました・・・
そして、犯人が判明した後の探偵ドルリーの行動にも衝撃を受けました。
日本の推理小説では、読んだことのない結末でした・・・
「こんな結末でいいんだ!?」と思わず言ってしまうほど。
『七回死んだ男』/西澤 保彦
高校生の久太郎は、同じ1日が繰り返し訪れる「反復落とし穴」に嵌まる特異体質を持つ。資産家の祖父は新年会で後継者を決めると言い出し、親族が揉めに揉める中、何者かに殺害されてしまう。祖父を救うため久太郎はあらゆる手を尽くすが……
――鮮やかな結末で読書界を驚愕させたSF本格ミステリの金字塔!
Amazon.co.jp
タイムリープの能力を持つ主人公が、祖父の死を防ぐという「特殊設定ミステリー」。
何度手を尽くしても、祖父の死は防げない。
祖父の死の原因とは?
ラストの真相には、見事に騙されました・・・
『青の炎』/貴志 祐介
秀一は湘南の高校に通う17歳。
KADOKAWA HP
女手一つで家計を担う母と素直で明るい妹の三人暮らし。
その平和な生活を乱す闖入者がいた。
警察も法律も及ばず話し合いも成立しない相手を秀一は自ら殺害することを決意する。
あまりにも切なすぎる殺人者・・・
主人公の心情描写が細かく、感情移入しっぱなしでした。
今まで読んだ中で一番、犯人に感情移入した小説です。
何といっても、最後の終わり方が切なすぎます。
こんな終わり方・・・
読んだ後は、しばらく何も手につかなくなります。
読んだ後の虚無感のため、ぼーっとしてました。
「青の炎」は、二宮和也さんの主演で映画化もされています。
以前NETFLIXで観ましたが、主人公を演じる二宮和也さんの演技に魅入られました・・・
映画もオススメです!!
『新世界より』/貴志 祐介
ここは病的に美しい日本(ユートピア)。
子どもたちは思考の自由を奪われ、家畜のように管理されていた。手を触れず、意のままにものを動かせる夢のような力。その力があまりにも強力だったため、人間はある枷を嵌められた。社会を統べる装置として。
1000年後の日本。豊かな自然に抱かれた集落、神栖(かみす)66町には純粋無垢な子どもたちの歓声が響く。周囲を注連縄(しめなわ)で囲まれたこの町には、外から穢れが侵入することはない。「神の力(念動力)」を得るに至った人類が手にした平和。念動力(サイコキネシス)の技を磨く子どもたちは野心と希望に燃えていた……隠された先史文明の一端を知るまでは。
講談社BOOK倶楽部 HP
人間の「悪意」をこれでもかと見せつけられる傑作。
私がめちゃくちゃ大好きな小説の一つです!
人類がもし「超能力」を獲得したら・・・
あなたはどう思いますか?
ファンタジーみたいで楽しそう?
「新世界より」では、世界は「悪意」に満ちていきます・・・
世界が混沌としていく描写がリアルすぎて、衝撃的でした・・・
ラストの真相を知った時、しばらく放心状態になりました。
『折れた竜骨』/米澤 穂信
ロンドンから出帆し、波高き北海を三日も進んだあたりに浮かぶソロン諸島。その領主を父に持つアミーナはある日、放浪の旅を続ける騎士ファルク・フィッツジョンと、その従士の少年ニコラに出会う。ファルクはアミーナの父ローレントに、御身は恐るべき魔術の使い手である暗殺騎士に命を狙われている、と告げた……。いずれ劣らぬ怪しげな傭兵たちが顔を揃える中、殺人劇の幕が上がる。いま最も注目を集める俊英が渾身の力で放ち絶賛を浴びた、魔術と剣と謎解きの巨編。第64回日本推理作家協会賞受賞ほか、各種年末ミステリ・ランキングで上位を総なめにした、俊英渾身の本格推理巨編。
Amazon.co.jp
ミステリー×ファンタジーの衝撃作!
魔法が当たり前に存在している世界で起きた殺人事件を推理していきます。
魔法と推理小説が面白く混ざり合うのか??
私も最初は、半信半疑でした・・・
しかし、魔法に制限があることで、推理小説として成り立っているんです!!
推理小説としても斬新で面白いのですが、事件の真相が衝撃的でした。
悲しい結末すぎます・・・
『王とサーカス』/米澤 穂信
新聞社を辞めたばかりの太刀洗万智は、編集者から海外旅行特集の協力を頼まれ、事前調査のためネパールに向かう。現地で知り合った少年にガイドを頼み、穏やかな時間を送ろうとしていた太刀洗だったが、王宮では国王をはじめとする王族殺害事件が勃発。太刀洗は早速取材を開始したが、そんな彼女を嘲笑うかのように、彼女の前にはひとつの死体が転がり……。
Amazon.co.jp
「このミステリーがすごい!」2016年版で1位を獲得!
報道で報じられる惨劇を安全圏から娯楽として眺めていませんか?
そんな報道の意味を問うミステリー小説です。
中でも印象に残った言葉があります。
自分に降りかかってくることのない惨劇は、この上もなく刺激的な娯楽だ。
意表を衝くようなものであれば、なお申し分ない。
恐ろしい映像を見たり、記事を読んだりした者は言うだろう。考えさせられた、と。
そういう娯楽なのだ。
米澤穂信「王とサーカス」p199
新聞記者である太刀洗が出した「報道の意味」とは?
報道により娯楽として消費される惨劇・・・
ネパールで実際に起きた王族殺人事件がモデルになっています。
『黒牢城』/米澤 穂信
本能寺の変より四年前、天正六年の冬。織田信長に叛旗を翻して有岡城に立て籠った荒木村重は、城内で起きる難事件に翻弄される。動揺する人心を落ち着かせるため、村重は、土牢の囚人にして織田方の軍師・黒田官兵衛に謎を解くよう求めた。事件の裏には何が潜むのか。戦と推理の果てに村重は、官兵衛は何を企む。デビュー20周年の到達点。『満願』『王とサーカス』の著者が挑む戦国×ミステリの新王道。
Amazon.co.jp
戦国時代×ミステリーの傑作。
「このミステリーがすごい!」2022年版で1位。
第166回直木賞を受賞。
などなど、数多くの賞を受賞しています。
話題になっていた当時、私は歴史小説というだけで尻込みしていました・・・
歴史小説を読んだことがなく、戦国時代にも特別興味があったわけではない私でも楽しめるのだろうかと。
「このミス」で1位になったんだから、読もう!!
結論、歴史小説が苦手でも充分楽しめます。
分からない単語だらけでしたけど、その都度調べていました。
そういった意味では、歴史の勉強にもなるミステリー小説です!
日本史が好きな人なら、もっと楽しめると思います。
『麒麟の翼』/東野 圭吾
「私たち、お父さんのこと何も知らない」。胸を刺された男性が日本橋の上で息絶えた。瀕死の状態でそこまで移動した理由を探る加賀恭一郎は、被害者が「七福神巡り」をしていたことを突き止める。家族はその目的に心当たりがない。だが刑事の一言で、ある人物の心に変化が生まれる。父の命懸けの決意とは。
この橋に架けた愛と償い
親子だからこそ起きた悲劇と奇跡。
この謎を解けるのは、加賀恭一郎しかいない。「私たち、お父さんのこと何も知らない」。胸を刺された男性が日本橋の上で息絶えた。瀕死の状態でそこまで移動した理由を探る加賀恭一郎は、被害者が「七福神巡り」をしていたことを突き止める。家族はその目的に心当たりがない。だが刑事の一言で、ある人物の心に変化が生まれる。父の命懸けの決意とは。
Amazon.co.jp
「加賀恭一郎シリーズ」の9作目。
前作を読んでいなくても問題ありません。
全12作品ありますが、その中で一番好きなのが「麒麟の翼」です。
「加賀恭一郎シリーズ」最大の魅力・・・
それは、事件に関わった人々の心に寄り添うことができる刑事、加賀にあります。
人情味あふれるからこそ、読者も感情移入しやすいのです。
登場人物たちの心情も徹底的に深堀されています。
特にこの「麒麟の翼」では、息子に対する父親の想いが切なすぎます・・・
好きすぎて、読んだ後に舞台の日本橋に聖地巡礼へ行ったほどです
『クラインの壺』/岡嶋 二人
ゲームブックの原作募集に応募したことがきっかけでヴァーチャルリアリティ・システム『クライン2』の制作に関わることになった青年、上杉。アルバイト雑誌を見てやって来た少女、高石梨紗とともに、謎につつまれた研究所でゲーマーとなって仮想現実の世界へ入り込むことになった。ところが、二人がゲームだと信じていたそのシステムの実態は……。現実が歪み虚構が交錯する恐怖!
Amazon.co.jp
仮想現実×ミステリー
何もかもが現実の感覚と同じである仮想現実「クライン2」のモニターである女性が失踪した。
女性の行方を追っていくうちに、ある驚愕の真実へとたどり着く・・・
この小説は、今から約30年前の1989年に出版された小説です。
30年前の小説ですが、今読んでも全く違和感なく読み進められます。
出版当時は、携帯すら普及していなかったことを考えると、発想の斬新さを感じます。
何もかもが現実の感覚と同じ仮想現実。
今存在している世界が、「現実」か「仮想現実」か区別できる方法はあるのでしょうか?
主人公は、ある方法で「現実」か「仮想現実」かを区別しようとします。
その方法に背筋が凍りました・・・
今いる世界が「現実」だと証明できますか?
『13階段』/高野 和明
犯行時刻の記憶を失った死刑囚。その冤罪を晴らすべく、刑務官・南郷は、前科を背負った青年・三上と共に調査を始める。だが手掛かりは、死刑囚の脳裏に甦った「階段」の記憶のみ。処刑までに残された時間はわずかしかない。2人は、無実の男の命を救うことができるのか。江戸川乱歩賞史上に燦然と輝く傑作長編。
Amazon.co.jp
死刑囚の冤罪を晴らすことはできるのか。
唯一残された記憶である「階段」の真相とは?
ラスト、衝撃の真相が待ち受けている・・・
死刑制度について考えさせられる内容です。
死刑制度の賛成・反対ではなく、死刑の流れや、死刑囚の心情が生々しく描かれています。
もし自分が、冤罪で死刑になってしまったら・・・
絶望しかないですよね・・・
『さよならドビュッシー』/中山 七里
祖父と従姉妹とともに火事に遭い、全身大火傷の大怪我を負いながらも、ピアニストになることを誓う遥。コンクール優勝を目指して猛レッスンに励むが、不吉な出来事が次々と起こり、ついに殺人事件まで発生する……。ドビュッシーの調べも美しい、第8回『このミス』大賞大賞受賞作。
Amazon.co.jp
「ピアニストになるのは、ここまで大変なのか・・・」
火事で何もかも失った少女が、ピアノに向き合う姿は胸が打たれました。
そして明かされる、物語をひっくり返す「どんでん返し」。
ある事実により、今までの物語が一変します。
音楽の描写も素敵で、ドビュッシーの「月の光」・「アラベスク」を聞きながら読むとより楽しめます!
『告白』/湊 かなえ
「愛美は死にました。しかし事故ではありません。このクラスの生徒に殺されたのです」我が子を校内で亡くした中学校の女性教師によるホームルームでの告白から、この物語は始まる。語り手が「級友」「犯人」「犯人の家族」と次々と変わり、次第に事件の全体像が浮き彫りにされていく。衝撃的なラストを巡り物議を醸した、デビュー作にして、第6回本屋大賞受賞のベストセラー。
Amazon.co.jp
イヤミスの女王、湊かなえの傑作。
イヤミスとは、嫌な気持ちになるミステリーのこと。
ある中学校で我が子を殺された女性教師と生徒の物語。
女性教師が話した驚愕の告白とは?
事故だと思われた娘の死について、関係者たちの告白により、衝撃的な真実が明かされていきます。
次はどうなるんだ・・・とハラハラ・ドキドキでした。
手に汗握る展開で、あっという間に読み進めました!
そして物語のラストは、何とも嫌な気持ちになって終わります。
救いが無さすぎるよ・・・
『medium 霊媒探偵城塚翡翠』/相沢 沙呼
死者が視える霊媒・城塚翡翠と、推理作家・香月史郎。心霊と論理を組み合わせ真実を導き出す二人は、世間を騒がす連続死体遺棄事件に立ち向かう。証拠を残さない連続殺人鬼に辿り着けるのはもはや翡翠の持つ超常の力だけ。だがその魔手は彼女へと迫り――。ミステリランキング5冠、最驚かつ最叫の傑作!
Amazon.co.jp
今までで読んだ中で、1番の「どんでん返し」ミステリー小説は何か。
私は、『medium 霊媒探偵城塚翡翠』と答えます!
ラストの衝撃は今でも忘れません・・・
2020年のミステリ―ランキングで5冠に輝く衝撃作です。
まだ読んでない人がうらやましい・・・
2022年に清原果耶さん主演でドラマ化もされました。
清原さんの演技すごかった・・・
『雷神』/道尾 秀介
埼玉で小料理屋を営む藤原幸人のもとにかかってきた一本の脅迫電話。それが惨劇の始まりだった。
Amazon.co.jp
昭和の終わり、藤原家に降りかかった「母の不審死」と「毒殺事件」。
真相を解き明かすべく、幸人は姉の亜沙実らとともに、30年の時を経て、因習残る故郷へと潜入調査を試みる。
すべては、19歳の一人娘・夕見を守るために……。
なぜ、母は死んだのか。父は本当に「罪」を犯したのか。
村の伝統祭〈神鳴講〉が行われたあの日、事件の発端となった一筋の雷撃。後に世間を震撼させる一通の手紙。父が生涯隠し続けた一枚の写真。そして、現代で繰り広げられる新たな悲劇――。
ささいな善意と隠された悪意。決して交わるはずのなかった運命が交錯するとき、怒涛のクライマックスが訪れる。
「優しさ」が時に悲劇を生んでしまう。
家族同士が守りあうための「優しさ」。
後にそれが悲惨な事件を起こすとも知らず・・・
家族同士の絆・強い想いを感じる1冊です!
後半、ある手紙が注釈として掲載されています。
その手紙を見た時、全てがひっくり返ります。
だまされた!!と声出しました。
また「雷神」には、衝撃的なラスト一行があります。
あまりにも切なすぎて、読み終わった後に放心状態になりました・・・
『硝子の塔の殺人』/知念 実希人
雪深き森で、燦然と輝く、硝子の塔。
Amazon.co.jp
地上11階、地下1階、唯一無二の美しく巨大な尖塔だ。
ミステリを愛する大富豪の呼びかけで、
刑事、霊能力者、小説家、料理人など、
一癖も二癖もあるゲストたちが招かれた。
この館で次々と惨劇が起こる。
館の主人が毒殺され、
ダイニングでは火事が起き血塗れの遺体が。
さらに、血文字で記された十三年前の事件……。
謎を追うのは名探偵・碧月夜と医師・一条遊馬。
散りばめられた伏線、読者への挑戦状、
圧倒的リーダビリティ、そして、驚愕のラスト。
著者初の本格ミステリ長編、大本命!
ガラスで覆われた巨大な塔。
その中で起きる連続殺人事件と捜査する探偵。
ミステリー好きにはたまらない設定の小説です。
何よりラストには、頭を殴られたかのような衝撃が待ち受けています。
他のミステリ―小説(十角館の殺人・占星術殺人事件)が登場してくるので、ミステリー好きな人ならニヤケてしまうこと間違いなしです!
ミステリーが好きな人には、絶対に読んでほしい!
『方舟』/夕木 春央
9人のうち、死んでもいいのは、ーー死ぬべきなのは誰か?
大学時代の友達と従兄と一緒に山奥の地下建築を訪れた柊一は、偶然出会った三人家族とともに地下建築の中で夜を越すことになった。
翌日の明け方、地震が発生し、扉が岩でふさがれた。さらに地盤に異変が起き、水が流入しはじめた。いずれ地下建築は水没する。
そんな矢先に殺人が起こった。
だれか一人を犠牲にすれば脱出できる。生贄には、その犯人がなるべきだ。ーー犯人以外の全員が、そう思った。タイムリミットまでおよそ1週間。それまでに、僕らは殺人犯を見つけなければならない。
Amazon.co.jp
誰か1人を見殺しにしないと、他の8人は助からない。
そんな中、発生した殺人事件。
生贄には、犯人がなるべきだ。
そして犯人を見つけるべく、推理が始まっていく・・・
ラストの衝撃的などんでん返しを味わってください!
読み終えた後は、しばらく放心状態でした・・・
『六人の嘘つきな大学生』/浅倉 秋成
成長著しいIT企業「スピラリンクス」が初めて行う新卒採用。最終選考に残った六人の就活生に与えられた課題は、一カ月後までにチームを作り上げ、ディスカッションをするというものだった。全員で内定を得るため、波多野祥吾は五人の学生と交流を深めていくが、本番直前に課題の変更が通達される。それは、「六人の中から一人の内定者を決める」こと。仲間だったはずの六人は、ひとつの席を奪い合うライバルになった。内定を賭けた議論が進む中、六通の封筒が発見される。個人名が書かれた封筒を空けると「●●は人殺し」だという告発文が入っていた。彼ら六人の嘘と罪とは。そして「犯人」の目的とは――。
Amazon.co.jp
「良い人」・「悪い人」の判断は難しい。
人は、自分が知っている一面だけを見て、人の善悪を判断しています。
『六人の嘘つきな大学生』は、その危うさについて投げかけてきます。
物語の後半、読者が感じていた「人の善悪」はひっくり返されます。
読んでいる読者にもダメージが残るミステリー小説です・・・
『名探偵のいけにえ』/白井 智之
奇蹟 VS 探偵!
Amazon.co.jp
ロジックは、カルトの信仰に勝つことができるのか?
病気も怪我も存在せず、失われた四肢さえ蘇る、奇蹟の楽園ジョーデンタウン。
調査に赴いたまま戻らない助手を心配して教団の本拠地に乗り込んだ探偵・大塒は、次々と不審な死に遭遇する。
奇蹟を信じる人々に、現実世界のロジックは通用するのか?
ある信仰宗教の信者は、病気やケガなどせず、過去に負った傷も無かったことと知覚される。
そんな状況下での特殊設定ミステリーです。
非日常の現象を考慮したうえで、展開される推理・・・
先が気になりすぎて、一気読み必死です!
特殊設定ミステリだけでも十分面白いのですが、何より「タイトルの意味」に衝撃を受けます。
ラストでタイトルの意味が分かった時の衝撃は忘れられません・・・
『鏡の国』/岡崎 琢磨
大御所ミステリー作家・室見響子の遺稿が見つかった。
それは彼女が小説家になる前に書いた『鏡の国』という私小説を、死の直前に手直ししたものだった。
「室見響子、最後の本」として出版の準備が進んでいたところ、担当編集者が著作権継承者である響子の姪に、突然こう告げる。
「『鏡の国』には、削除されたエピソードがあると思います」――。削除されたパートは実在するのか、だとしたらなぜ響子はそのシーンを「削除」したのか、そもそも彼女は何のためにこの原稿を書いたのか……その答えが明かされた時、驚愕の真実が浮かび上がる。
Amazon.co.jp
「鏡の国」は、本の装丁すら伏線のミステリー小説。
作中作(小説の中に別の小説が登場する作品)の形式を取っています。
自分の体の一部が醜く感じてしまう「身体醜形障害」を持つ主人公。
相手の顔が認識できない「相貌失認」を持つ友人。
見た目重視(ルッキズム)の世の中を懸命に生きていく登場人物たち。
それぞれの悩み・苦悩が丁寧に描かれています。
何といっても「鏡の国」最大の魅力は、後半のどんでん返しです。
全てがひっくり返ります・・・
違和感は感じていたのですが、見事に騙されました・・・
『ちぎれた鎖と光の切れ端』/荒木 あかね
「私たちが絆を断った日、島は赤く染まった。」
復讐を誓う男がたどり着いた熊本県の孤島(クローズドアイランド)で目にしたのは、仇(かたき)の死体だった。
さらに第二、第三の殺人が起き、「第一発見者」が決まって襲われる――。2020年8月4日。島原湾に浮かぶ孤島、徒島(あだしま)にある海上コテージに集まった8人の男女。その一人、樋藤清嗣(ひとうきよつぐ)は自分以外の客を全員殺すつもりでいた。先輩の無念を晴らすため–。しかし、計画を実行する間際になってその殺意は鈍り始める。「本当にこいつらは殺されるほどひどいやつらなのか?」樋藤が逡巡していると滞在初日の夜、参加者の一人が舌を切り取られた死体となって発見された。樋藤が衝撃を受けていると、たてつづけに第二第三の殺人が起きてしまう。しかも、殺されるのは決まって、「前の殺人の第一発見者」で「舌を切り取られ」ていた。
そして、この惨劇は「もう一つの事件」の序章に過ぎなかった――。
Amazon.co.jp
「ちぎれた鎖と光の切れ端」最大の特徴は、2部構成ということです。
1部では、孤島を舞台に連続殺人事件が起きます。
いわゆる「クローズド・サークル」です。
誰が、どうやって殺人を犯したのか(フーダニット、ハウダニット)。
このことが論理的に解き明かされ、本格ミステリを味わうことができます。
1部だけでも充分に面白いのですが、それから3年後という視点で2部が始まります。
2部では、犯人はなぜ殺人を犯したのか(ホワイダニット)が解き明かされます。
最初は、1部と全く別の物語だと感じますが、徐々に1部とのつながりが見えてきます。
そして明かされる衝撃の真実。
徐々に明かされる真相に、読む手が止まらなくなります。
1冊で2度楽しめる小説です!
正義や復讐がテーマになっており、考えさせられる言葉も多くありました。
大事な人を傷つけられた時、あなたは復讐せずにいられますか?
読書の幅を広げたい人にオススメ!
Kindle Unlimitedは、200万冊以上が読み放題。
\ 今だけ30日間無料/
本を読む気力が無い時でも本が楽しめる!
Audible(オーディブル)は、12万冊以上が聞き放題!
コスパ・タイパ抜群の神サービスです!!
\ 今だけ30日間無料/
コメント